NANDを等価回路で置き換えると→ |
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ここでの初期状態(A=B=0)では、P=Q=1となっている。 Aを先に1にするとQが0になり、 Bを先に1にするとPが0になる。 Pが1の状態で、Aを1にすると、上のNANDの出力Qが0となり、 Bの0/1に関係なく、下のNANDの出力Pは1のままである。 Qが1の状態で、Bを1にすると、下のNANDの出力Pが0となり、 Aの0/1に関係なく、上のNANDの出力Qは1のままである。
ここからはA=B=0にはせず、何れか一方のみを0にするものとし、 A=B=1を基本とする。 Pが1(Qは0)の状態で、Bを0(Aは1のはず)にしても、下のNANDの出力Pは1のままである。 この状態ではBを変化させても何も起こらないので、Bを基本の1に戻す。 一方、Aを0にする(Bは1のはず)と、上のNANDの出力Qが1となり、続いて下のNANDの出力Pが0となる。 Pが0(Qは1)の状態で、Aを0(Bは1のはず)にしても、上のNANDの出力Qは1のままである。 この状態ではAを変化させても何も起こらないので、Aを基本の1に戻す。 一方、Bを0にする(Aは1のはず)と、下のNANDの出力Pが1となり、続いて上のNANDの出力Qが0となる。
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状態遷移図 |
A=B=0にはせず(組合せ禁止と言う)、A=B=1を基本とすると、
Aを0にすることがQを1(Pを0)にし、
Bを0にすることがQを0(Pを1)にする。
このことから上のNANDの出力Qを主に考えると、
A(=0)はSet、B(=0)はResetの働きをしていると考えられる。
このような2状態の回路をフリップフロップ(FF:Flip Flop)と呼ぶ。
(正確にはこの回路は非同期セットリセットフリップフロップ)
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状態遷移図 |
このように入力だけで出力が決まらない、内部の状態と入力によって次の状態や出力が決まる回路/機械を順序回路/機械と呼ぶ。 これに対して、入力だけで出力が決まる回路を組合回路と呼ぶ。
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順序回路の構成 |