１２．インターフェイス

1. 抽象クラス（abstract class）

   [修飾子] abstract class 抽象クラス名
   {
   	// メンバーの定義
   	フィールドの宣言;
   	メソッドの定義
   	// 抽象メソッドの定義
   	abstract 戻り値の型 メソッド名(仮引数リスト);  // 処理は定義しない
   }
   

   • 抽象クラスはオブジェクトを生成することができない
   • 処理内容が定義されていないメソッド（抽象メソッド（abstract method））を持っている
     
   • 抽象クラスを拡張したサブクラスはどれも抽象メソッドと同じ名前のメソッドを持っており、
     各サブクラスにおいて、メソッドを定義して必ずオーバーライドしなければならない

     [修飾子] class クラス名 extends 抽象クラス名
     {
     	// サブクラスに新たに追加するメンバーの定義
     	フィールドの宣言;
     	メソッドの定義
     	// オーバーライドメソッドの定義
     	戻り値の型 メソッド名(仮引数リスト) 
     	{
     		文;
     	}
     }
     

   • 抽象クラスを拡張したサブクラスのオブジェクトはその抽象クラス型の変数で扱うことができる
   • instanceof演算子（instance operator）を使ってオブジェクトが指定したクラスのオブジェクトかどうかを調べることができる

     オブジェクト instanceof クラス名  // 結果は true または false
     

2. インターフェイス（interface）

   [修飾子] interface インターフェイス名
   {
   	型名 フィールド = 式;  // 必ず初期化する
   	戻り値の型 メソッド名(引数リスト);  // 処理は定義しない
   	// コンストラクタは持たない！
   }
   

   • フィールドは、暗黙でpublic static finalがついているのと同じで、定数
   • メソッドは、暗黙でpublic abstractがついているのと同じで、抽象メソッド
   • インターフェイスの修飾子はpublicのみ可
   • インターフェイスはオブジェクトを生成することができない
     
   • インターフェイスの実装（implementation）

     [修飾子] class クラス名 implements インターフェイス名
     {
     	// メンバーの定義
     	フィールドの宣言;
     	メソッドの定義
     	// オーバーライドメソッドの定義
     	public 戻り値の型 メソッド名(引数リスト) 
     	{
     		文;
     	}
     }
     

     • このクラス（実装クラスと呼ぶ）はインターフェイスが持っているフィールド（定数）とメソッド名を受け継ぐ
     • インターフェイスを実装した実装クラスはどれもインターフェイスと同じ名前のメソッドをもっており、
       各実装クラスにおいて、メソッドを定義して必ずオーバーライドしなければならない
     • オーバーライドするメソッドにはpublic修飾子が必須
     • 実装クラスのオブジェクトはインターフェイス型の変数で扱うことができる
   • instanceof演算子（instance operator）を使ってオブジェクトが指定したインターフェイスを実装しているかどうかを調べることができる

     オブジェクト instanceof インターフェイス名  // 結果は true または false
     

   • 定数を外部に提供する為に、メソッドを持っていない定数インターフェイス（constant interface）を用いるのは良くない
     • 定数が既存のクラスやインターフェイスに強く関係しているならば、そのクラスやインターフェイスに定数を追加する
     • 定数が列挙型のメンバーとみなされるならばEnum型で定数を提供する
     • インスタンス化不可能なユーティリティークラス（utility class）で定数を提供する

       public class ユーティリティークラス
       {
       	private ユーティリティークラス() { throw new AssertionError(); } // デフォルトコンストラクタを抑制
       	public static final 型 定数名 = 値;
       }
       

3. クラスの階層
   • ２つ以上のインターフェイスを実装するクラス

     [修飾子] class クラス名 implements インターフェイス名１, インターフェイス名２, ...
     {
     	// メンバーの定義
     	フィールドの宣言;
     	メソッドの定義
     	// インターフェイス１のオーバーライドメソッドの定義
     	public 戻り値の型 メソッド名(引数リスト) 
     	{
     		文;
     	}
     	// インターフェイス２のオーバーライドメソッドの定義
     	public 戻り値の型 メソッド名(引数リスト) 
     	{
     		文;
     	}
     }
     

     • ２つ以上のインターフェイスを実装するクラスによってメソッドの名前を多重継承（multiple inheritance）することができる
       
   • インターフェイスの拡張

     　クラスと同様に、インターフェイスも拡張（extends）することができ、元になる既存インターフェイスをスーパーインターフェイス（superinterface）、新しいインターフェイスをサブインターフェイス（subinterface）と呼ぶ。

     [修飾子] interface サブインターフェイス名 extends スーパーインターフェイス名１, スーパーインターフェイス名２, ...
     {
     
     }
     

     
   • 抽象クラスやインターフェイスは大規模プラグラムを作成するときに使われる